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ライター今泉愛子のブログです
マスコミは何を伝えないか 2
この前、ブログに書いたのですが、 
下村健一さんの『マスコミは何を伝えないか』や和田秀樹さんの『テレビの大罪』のなかで、
悪者を一方的に決め付ける、という話が出てきました。

たとえば、先日起きた、東京ドームの事故にも、そうした傾向を感じます。
報道は、悪いのは全面的に管理者側、というスタンスなんです。
たしかに、管理が徹底していなかったのは事実なんでしょう。

でももし今後の事故の発生を防ごう、という意思を持って報道するなら、
利用客が、どのように自衛すべきかも伝えた方がよいと思うんです。

というのは、管理者側、施設側が絶対にミスしない、という保証はどこにもないから。
先方に自分の命を100%預けてしまう、なんてありえないじゃないですか。
たまたま、先方がミスしたために、自分が命を落とすなんて、イヤです。

だったら、ベルトの装着が困難な体型の人は、避けた方がいい場合もある、
くらいのことを注意喚起という意味でも報道していいと思うんですよね。

また、係員がこなくても、みずから安全バーが作動しているかどうか
確認する方法を説明しておいてもいいと思うんです。

施設側が100%私たちの安全を、命を守ってくれるっていう保証はないので。

でも、そういう報道は、あまり見かけなくて、
誰が責任者なのか、どの指示がわるかったか、
どういう手順で点検していたか、と施設側のミスだけを追う報道に終始しています。

それを読んでいる私たち、「遊園地って危ないんだ」なんてことで思考を停止していないかしら?
そもそも、すごいスピードで生身の体をさらすマシンなんだから、
自分の安全は自分で確保する、という意識がないと、利用してはいけないんだと思う。

大手が経営しているから安心とか、みんなOKだからOkとか、
そういう意識じゃダメだと思う。

管理側のミスを追及すると同時に、利用者側が注意すべき点についても
しっかり報道してほしいなあ。

posted by 今泉愛子(詳細はクリック) | 10:56 | 書評 | comments(0) | trackbacks(0) |