昨年の全日本マスターズ選手権で宿泊したホテルが、古びれていてちょっと寂しかったので、
今回は早めに予約を入れようと張り切っていました。
3月くらいにホテル探しをしたのですがすでに満室が多い。
旅行会社に抑えられているのかもしれない、と思って、それならとさらに探すと、
カプセルホテルを見つけました。
ドロップイン鳥取というラグジュアリーカプセルホテルです。
ラグジュアリーとカプセルって両立できるのかな? と思ったのですが、
なかなかいい感じ。
しかも1泊が3300円。
マスターズ期間中は、ホテルが高騰して1泊1万円以下では泊まれなさそうだけど、
ここなら3泊で1万円しません。
早々に、予約を入れました。
わたしは、生活環境についてはそんなに神経質ではありません。
音に敏感ではないですし、枕や布団もなんでもよろしい。
和歌山のホテルがなんとなくもの悲しかったのは、寂れ感が半端なかったからかもしれません。
あれよりラグジュアリーカプセルホテルの方がいい。安いし。
前日の金曜日にチェックインすると、マスターズに参加される方も何人かいらっしゃいました。
80代の女性ふたりがいらして、
何に出場されるんですか? と聞いたら一人の方は短距離と。
「でもね、全然練習ができていないのよ」とおっしゃるその口ぶりがあまりに本気でびっくりしました。
いやもう練習なんていいでしょう。
スタートラインにつくことがすでにすごい。
と思ったのですが、それは真剣に戦おうとしている選手に失礼というものですね。
もう一人の方は、砲丸投げに出場。
翌朝早くに一人で出て行かれましたが、後ろ姿に闘志がみなぎっていました。
あとでプログラムを見ると、W80の投擲には9人がエントリーしています。
W50の800mより出場者が多い。
わたしが競技場についた頃にちょうど砲丸投げのコールをしていたのですが、ものすごい熱気。
その方は、残念ながら一等はとれなかったようですが、終わった後、しっかりメモ帳に反省点などを書いておられました。
こういうアスリートと出会えるのがマスターズのいいところです。
なんか圧倒されます。
すごい情熱だなあって。
最終日に、ばったり競技場でお会いしたので記念撮影。
右端は、わたしのカプセルのお向かいだった宮崎さん。
いっぱい写真を撮ってくださいました。
100mで日本選手権出場が決まり、来年またお会いできそうです!
おじいさんたちも元気なんですね。
あれは兵庫マスターズだったかな。
レース後ハーハーしていたら、「おっちゃんが人工呼吸したろか?」とか言われたりして。
いやいらん。
知り合いの方がいい走りをされていたので、「すごいですね!」と声をかけたら、
「惚れ直した?」って。
「一回も惚れてません!」と返しときましたが。
1500mのスタート地点に向かう時、補助員の高校生と話をしたんです。
「専門はなんですか?」と聞くと「400mです!」って。
「400mはきついですよね」と話をしたら、
「でも70代の人が、わしは中学の頃から400mやってもうすぐ60年やと言ってたんです。
僕、高校でやめようと思っているのに」と笑っていました。
いい経験だなあと思って。
彼はもうやめてしまうとしても、
もしかすると40代になった時そのおじいさんの言葉を思い出して、
また走ろうかな、と思うかもしれません。
マスターズは本気で勝ちに行く人もいますが、
年に一回マスターズに参加するのが楽しみ、とおっしゃる方も多いんです。
一人でふらりと参加している方が圧倒的多数。
記録は少しずつ伸びなくなり、やがて下降して行くでしょう。
みんなそれを経験していますし、わたしもきっとそうなる。
でも自分なりのよろこびを見つけて続けていけるといいなあ。
来年は、群馬県で開催です。
9月14、15、16日になります。
群馬はあかぎ国体以来かな。
またお会いしましょう!
See you in Gunma.